アコースティックギター製作について


 ジョン・カラザースのアコースティックギター製作もまた個人製作家が徐々に台頭してきた1960年代半ばに、同世代の製作家であるデヴィット・ラッセル・ヤングや、マーク・ホワイトブック達と一緒にスタートしています。
共に同世代の製作家として、カリフォルニアというゆったり時間が流れている土地で共に励まし、お互いを尊敬し合う仲だったと言います。そして老舗のマッケイブスやウェストウッド・ミュージックからジョンの製作したドレッドノートスタイルのギターは販売されました。クラレンスホワイトのギターを製作したのも丁度その頃。
製作だけでは無く、リペアーの腕も評判のジョンは、すぐにウェストウッドミュージックの専属リペアーマンとして音楽の街 L.A.で一番の人気者になりました。

 クリス・マーティンやジム・カウマン等、現在も業界を代表する多くの人物がギター製作を教わったのも、当時このジョンから。間もなくコンサートホールの大型化が進み、ステ−ジ上の他の楽器の音量に妨げられないアコースティックサウンドが求められると、エレクトリックにも精通していたジョンへ、あのジェームス・テイラーのJ-50をはじめ、イーグルス等多くのプロフェッショナル達がPU開発を依頼。
それを当時アメリカ進出を狙っていた多くの日本の大手楽器会社が放って置くはずも無く、ヤマハやタカミネへ技術提供/コンサルタントとして、また日本へも幾度か招かれます。
そうです。今では有名なLシリーズ、FG,CGシリーズ、多くのエレクトリックでさえも実はジョンが設計。俗に言うウエストコーストサウンドの多くをジョンは支えてきました。

 時は流れて現在も多くのプロフェッショナル達はステージ上でも再現可能な本物のアコースティックサウンドを求めています。そして決まって依頼して行くのです。
40年以上、音楽の街の一線で楽器製作を続けてきたこの職人に。



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ジョンのオフィスにはクリスマーティン等、業界の著名人から贈られた蔵書でいっぱい。
(マーティン社のヒストリアンだったマイクロングワースから贈られた感謝の言葉。随分古い物だからね。と恥ずかしそうにするジョン。)


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* 現在リットーミュージック社発行『アコースティックマガジン(VOLUME-26)』にカラザースエレスティールの試奏レポートが掲載されています。
* 同じくFULL MOON GUITARSの広告もありますので御覧になってみてください。
(ちなみにアコースティックマガジンには意図しないような所にも実はカラザースギターの記事や名前が何度も出ていますので、既にチェックされている方も多いと存じます。)



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