私はフェンダーでコンサルティングをしていた時期に同時にミュージックマンのオーナーであったレオ・フェンダーともスティングレイベースやセイバーギターの開発に携わりました。
具体的にはどういった事をしましたか?
>ピックアップやプリアンプ、またネックのデザインをレオと一緒にしました。
どのように開発されていったのですか?
>カラザースの工房には、いつもミュージシャンの修理で一杯でしたのでその関係で、大勢の意見を参考に出来ました。彼等の考える良いフィーリング、良い音をリサーチし具現化したのがスティングレイでありセイバーなんです。
例えば貴方の良く知っているジャコ・パストリアス、チャック・レイニー、リー・スクラー、ボブ・グロウブ、スタンリー・クラーク、その他大勢のベーシストらが意見をしてくれましたし、ギターではエリック・クラプトンも彼のバンドのジョージ・テリーも御意見番でした。
レオ・フェンダーはどんな感じの人物だったのですか?面白いエピソードはありますか?
>レオは晩年増々進行していくパーキンソン病の為にちょっとした震えがあり、また目が片方全く見えず、またもう片方もほとんど視力がありませんでしたのでいつも作業用のスコープを掛けて1人で黙々と開発をしていて、孤独を好みました。
私はそんなレオの組み立て作業の手伝いをしていました。レオは本当にとても親切な良い人でした。隣にいた私が質問をすると、喜んで説明してくれるような人物でした。彼からは本当に多くを学びました。後年にレオが亡くなった後にG&L社から発売された約500台のレオ・メモリアルモデルのボディは私自身が製作しました。
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最も初期のM/Mをこのインタビューの為に見つけてきました。
丁度ジョージ・テリーがクラプトンのサポートをしていた頃の物です。70年代中期、ロックビジネスが大きくなると共に、ステージが大掛かりなものに。照明からのノイズ対策の為にPUのコイルはなるべく少なく巻き(PU単体だとめっちゃショボい!)、代わりにプリアンプを使って増幅するという考え方は、後にEMGで『プリアンプをPUの中に入れてしまう』というまさに“カラザースの歴史の歩み”そのものである。
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