我々は、最近のいわゆる“ブティックAMP”と呼ばれる製品達を何年もの間、研究し尽くしてきました。本当に良いサウンドを持った音楽的なAMPとはどのようなものかをリサーチし、ギタリストの繊細なタッチに敏感に反応できて、さらに素晴らしい音楽性を兼ね備えたチューブAMPを設計いたしました。
その結果、設計していく段階ごとに他の製造業者の幾つかよりも優れている箇所があると確信しました。回路のデザインを洗練する時に、あらかじめ作動するポイントにコンピュータースパイスモデリングを施し、同じく完璧な調整をする為に注意深くパーツのセレクトをしたり、サーキットのチューニングや内部のレイアウトを洗練したりと、大変多くの時間をAMPと共に過ごしてきました。
全ての内部回路の一つ一つのシグナルポイントに丁寧にスターグラウンディングを施し、高級オーディオで使われるプレミアムPowerトランスとOut Putトランスを使用。ハイスピードダイオードパワーサプライ、調整されたバッファーDCパワーサプライを使用する等、本当に素晴らしいピュアーなサウンドのAMPを製作するKeyポイントはすでに熟知しております。全ての行程をクリアーしたAMPは出荷前に“もしかしたら実際はこのような使われ方もされるのかも知れない”と想定し、注意深く時間をかけてギタリストとして生活してきた私自身がリファレンンスサンプルと徹底比較した後でようやく出荷いたします。
我々のAMPは多くの時間を割き研究を重ねてきた結果、構成するブランドは“Orange Drop”コンデンサーと炭素皮膜抵抗かメタルフィルターレジスターをセレクト、同じく高級オーディオグレードの“Wonder Caps”、やはりオーディオ機器で使われる幾つかのユニークなパーツや回路設計を採用してあります。
またシャーシのマテリアルでさえも、音色に影響する事は良く知られている事実であり、それらもサーキットの一部として造り出しました。強固で軽量な航空機で使用される1/6インチ厚のT6アルミニウムシャーシを使い、フロントとリアパネル部分でさえも一体形成で折り曲げられています。これらは同じくチューブとトランスの熱を逃がす特性に大変優れているマテリアルなのです。 全てのモデルにはファンが設置されていますが、たとえそれが無かったとしてもこのマテリアルには優れた放熱特性があります。そしてフロントとリアーには1/8インチナットにて頑丈に取り付けられます。
全てのモデルは中央のサーキットの周りに伝統的な配線方法を用いて近代的なレイアウトの組み合わせでパワ−サプライ部分、FXループドライバーと、BIAS調整サーキットが置かれています。ローレベルで作動するプリアンプセクションではハンドワイアリングにより細心の注意が払われています。
また、いかなるアクシデントにもビクともしない頑丈でかつ、交換が楽なパワー
チューブソケットも採用しています。この部品もまた、チューブからの対熱特性に優れている特別製です。
パワーサプライはハイスピードスイッチングダイオードによって高い電圧供給能力に富み、大音量での激しいプレイをされようが安定した大きな電圧を供給し、ストレス無く、よりいっそうの安定した供給が可能で、更に熱も生み出しません。そしてこのDCサプライは200W以上のパワーが瞬間的に過入力された時にでも安定した動作を保つ事が実証されています。 この事は限界を超えてロードされようが、明確でクリアーな強いボイスを保ち続けられるAMPであるという意味を持っています。
アウトプットステージには各パワーチューブに1本1本バイアス調整回路が設けられています。
現在生産している中で、最も安定供給が可能でタフなソブテック社の最高級グレードのマッチングされたパワーチューブを標準使用しています。あえてヴィンテージ真空管を使用しないのは、アンプの特性を最大限に出し切れないという意味もあります。そういう理由から、もともとピッタリ同じ値のものなど狙って製作できない真空管に、一つ一つのチューブごとの性能を発揮すべく最適なバイアスセッティングが出来る様にしてあります。この事で真空管はストロングなサウンドを生み出せ、しかも長寿命であり続けるのです。
パワーアンプドライバー回路はシグナル調整が出来るACバランストリムコントロールを持ち、音量の大小にも常に対応してクリーンでバランスの取れたシグナルを発し続ける事が可能です。たとえクリッピングしてドライブしてもソフトにコンプレッションをするので、決して負荷をかけ過ぎた下品で攻撃的な音色ではなくて、スムースなオーバーロードTONEです。
●プレミアムトランス
パワートランスフォーマーはそれ本来の働きが全うできる様にデザインされ、かつ信頼度の最も高い働きを約束します。これは最も低い熱と最も高い信頼性を保証するものです。
●プレミアムアウトプットトランス
アウトプットトランスはオーディオグレードの最高品質です。ハモンド社や他の沢山のメーカーの中から選び抜き、Magnequestを使用いたしました。
●バッファー・エフェクト・ループ
バッファーFXループはシリーズとパラレル両方に優れた特徴を持っています。それは従来のハイカレントバイアスでのレベル調整が可能なもので、ペダルエフェクターからラックタイプまできれいにドライブ可能なローインピーダンスのシグナルを供給できるのです。そしてそれに付け加えて更にシリーズ/パラレル切り替えSWが装備されています。0db/20dbが容易に切り替え可能であり、チューブタイプのエフェクターでもソリッドステートエフェクターでも見事にマッチングします。
●スタジオグレードのリバーブ
リヴァーブセクションは、ソリッドステートによりドライブするデザインが売りになっています。他のデザイナーが良くやるような大掛かりな電圧駆動を使ったものではなく、どちらかと言えばリバーブシグナルをカレントシグナルとして扱う事によってダイナミックレンジがありノイズが少なく、かつ真空管と同等な暖かいサウンドを信頼性も付加して生み出す事に成功いたしました。この事でシャーシ中でのスペースとノイズ、熱の一部を節約したわけです。
リバーブはFXループを通してインターフェースされるデザインの為に結果として
サウンド全体に暖かさと柔らかさを付け加えます。シグナルのクリアーさを更に追求する為にオプションでカスタムメイドのリバーブミキサーサーキットを付け加えました。
●プリアンプサーキット
プリアンプサーキットは我々の“ハート・アンド・ソウル”を生み出します。しかしこの段階でまず最初の劣化が始まりますが、繊細なシグナルは失われたら最後、永久に戻らないのです。規則正しくバッファーされたハイボルテージサプライと同じく、規則正しいDCサプライを用いる事は、チューブサーキット内での従来のシグナルが完全に漏れてしまっている多くの電力供給部分での問題を全く排除するシステムです。
それに、やっかいなオーディオシグナルは不安定な電力供給源に現われます。大きいフィルターコンデンサーを使用しているにも関わらずこれらのノイズが発生するという日常的な問題は、純粋なDCサプライが可能ならばまず起こりません。ハイゲインサーキットでの不安定性をこの微妙なカップリングを用いてこの段階でとり払えば問題は回避できるという訳なのです。
このように我々のAMPはパッシブの部分(レジスターとキャパシター)と同様にアクティブな部分(真空管、そして幾つかのソリッドステートパーツ)での注意深い“選択&組み合わせ”こそが俗に世に言われる“良い音”をもたらしている秘密なのです。
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